水の硬度の違いは、 日本酒の味わいにどのような影響を与えるのでしょうか。
硬水の日本酒
硬水にはさまざまなミネラルが含まれていますが、 硬度が高い硬水で造る日本酒は特にミネラル分が豊富で
キリッとキレの ある味わいになります。
日本酒造りに使われている硬水として有名なのが、兵庫・ 灘の宮水です。
硬水といっても、中硬水に分類されますが、 日本で売られている多くのミネラルウォーターは硬度30~ 40で、
鉄分がほとんどないため酒造りに最適な水なんです。
灘には多くの老舗酒蔵があり、 独特のキレ味を生み出すために灘の宮水を使っているのです。
軟水の日本酒
ミネラル分の少ない軟水で造った日本酒は、 やわらかくまろやかな口あたりになるので、
日本酒造りに使われている軟水のひとつが、京都・ 伏見の御香水です。
灘と同じく関西エリアではありますが、 味の方向性は真逆で、 御香水で仕込まれた日本酒は
やさしい味わいが特徴です。
伏見の御香水は中程度の軟水にあたりますが、 さらに硬度が低い場合は、 軽やかできめ細やかな味わいの日本酒が多くなります。
一概に水と言っても、その水一つで全く違う味わいになります。 奥が深いですね。